コスパ大好き|アメリカに移住したエンジニア

2023年からロサンゼルス在住。個人的な体験を記録し、これからアメリカに住む人に情報を捧げます。

渡米後に最速でプラチナカードを作るための下準備:日本でアメックスを使い倒す

渡米準備でアメリカンエクスプレスを使い倒すと、マイルが半端なく貯まります。 私の場合、ほぼ移住時の準備だけで30万マイルほど貯まる計算になっています。

30万マイルというと、うまく使えば羽田空港-ロサンゼルス空港間でANAビジネスクラスに3回(1往復半)乗れてしまうほどです。

この記事ではAmexプロパーゴールドカードと、ANA AmexゴールドカードをANAのマイル(SFC)修行に使う観点で解説しています。

移住準備で物入りな時期をいかにお得に過ごすか、アメリカ生活準備の一助になれば幸いです。

アメリカのクレジットカード発行事情とハードル

詳しくは以下の記事で解説しましたが、端的に言えば以下4点がポイントです。

  1. 日米で特典に大きな差があるので、アメリカで良いカードを発行したい
  2. 外国人には信用履歴がないので、申し込んでも断られる
  3. 普通に過ごすと良いカードを発行するのに一年以上かかることもある
  4. アメリカンエクスプレスだとすぐにプラチナカードを発行することも可能

analytics-guy.hatenablog.com

つまり、準備なしで行くとアメリカのクレジットカード特典にあやかれるまで時間がかかるところを、アメリカンエクスプレスを使えば年単位で時間を節約できるわけです。

年単位の時間節約ができるグローバル・カード・リレーションシップ

日本での準備に使える仕組みを説明します。

Amex特有のサービスとして、グローバル・カード・リレーションシップがあります。

これは日本でアメリカンエクスプレスのカードを持っている人に、アメリカのアメックスのクレジットカードをすぐに発行できる仕組みです。日本での利用履歴を信用情報として利用するので、グローバルブランドであるAmexのなせる技です。

なお、ここで言う「日本のアメックスのカード」が指すものは「プロパーカード」のことです。プロパーカードとは、アメリカンエクスプレス自身が発行するカード(グリーン・ゴールド・プラチナの主に3種類)を指します。

Amexプロパーカード(グリーン・ゴールド・プラチナ)

クレジットスコアなしでもすぐにアメックスのカードが発行できるため、日本で準備しておく価値ありです。

日本での準備:アメックスを使い倒しておく

アメリカンエクスプレスのサイトで提示されているグローバルカードリレーションシップの利用条件は以下です。

1. プロパーカードを発行して3ヶ月以上の利用履歴があること
2. アメリカでのカード申請時に、日本で有効なプロパーカードを保持していること

さらに後から振り返るとよかったな、という準備内容が、

3. Amexブランドの他のカード利用履歴も作る

です。具体的には、ANA アメリカンエクスプレスゴールドカード(私の場合)など、Amexのマークが付いているクレジットカードを使っておくだけです。

なぜこれが良いと思ったか。端的に言うと、Amexブランドのカードを複数使うことで信用情報とポイント獲得を両立できるから、です。

具体的な理由を以下3点で説明します。

  1. クレジットカード発行時の入会特典が得られる
  2. アメリカでのカード審査時はすべてのAmexカードの利用履歴が勘案される
  3. 日本のカードとアメリカのカードはランク違いでも申請が可能

a. クレジットカード発行時の入会特典が得られる

至極単純な動機ですが、ANAのAmexゴールドカードを発行するとかなりのポイント(=マイル変換可能)が得られます。こちらの申し込みページを見てもらえればわかりますが、時期によっては、入会3ヶ月以内に150万円決済すると10万ポイントもらえる、という具合です。

※10万ポイントをマイルに変換すると、羽田ーロサンゼルス間をエコノミークラスなら1往復分、うまく使えばビジネスクラス片道分の航空券が賄えるほどのポイントです。

Amexプロパーゴールドでも同様、入会3ヶ月以内に40万円決済すると4万ポイントもらえるのですが、追加発行するとさらにもらえますから、このチャンスを逃すのは勿体無いです。

ちなみに3ヶ月で150万円はかなりの金額ですが、買い物の時期をまとめるなど、引っ越し準備を計画的に行うと実現可能な額です。 私は引っ越し代金の建て替えがあったので、割と楽にこれを上回る決済額になりました。

会社によっては渡米時の航空券を自分で購入して建て替える場合もあるでしょうから、ご自身の状況に合わせて計画すると良いでしょう。

b. アメリカでのカード審査時はすべてのAmexカードの利用履歴が勘案される

これはヘルプデスクの方が親切に教えてくれたのですが、アメリカでの審査はプロパーカードのみの利用実績に対してではなく、会員の総合的な利用実績に対しての審査になるそうです。つまり日本での利用履歴にはANAのAmexゴールドカードなど、プロパー以外のカード分も勘案してくれるとのこと。

私の場合、Amexプロパーゴールドカードを発行して3ヶ月で40万円の決済を完了し、その後ANAのAmexゴールドカードでのみ決済していたため、この分が追加されると信頼度が高まる効果が期待できると考えました。

すでにAmexのカードをメインカードとして使っている場合、元からある程度の信頼があると思いますので、無理にここまでする必要はないかもしれません。

ただ、持っているだけでほぼ使っていない場合は信用情報とならない可能性があるので、この期間に再度使うとプラスかもしれません。

c. 日本のカードとアメリカのカードはランク違いでも申請が可能

これもヘルプデスクの方が教えてくれたのですが、日本でゴールドの人でも、アメリカでプラチナを申請することも可能とのこと。

私が日本で発行したのはAmexプロパーゴールドカードと、ANAのAmexゴールドカードで、どちらもゴールドでした。

日本でプラチナカードを使っている人なら、アメリカでも気兼ねなくプラチナに申し込めると思いますが、ゴールドカードしか持っていない私が「プラチナ持てる程度の信用ありますよ!」と証明するには、プラチナの人と同程度にお金を使えることを実績で示す必要がある、と考えました。

これは考えすぎかもしれませんが、確実にプラチナカードを取得したかったため、日本でできる準備はなるべくやっておく方針を取りました。

なぜプラチナカードにこだわるかは別の記事に書きましたので、気になる方はそちらもご参考ください。

analytics-guy.hatenablog.com

筆者が日本で行った準備


では実際にどのカードを発行すべきか。カードの特典は異なるため、人による部分もありますが、私の場合は以下の基準で考えました。

1. カードでゲットしたい特典は主にポイント(マイル)
2. ポイント以外にも年会費を取り戻す方法がある
3. マイル修行にも役立つ

グローバルカードリレーションシップを利用する上では、誰もがAmexプロパーカードのいずれかを選択することになりますが、追加でどのカードを選択するべきか(もしくはしなくても良いか)も含め、検討すると良いでしょう。

私の場合は以下の2種類のカードを発行しました。

  • Amexプロパーゴールドカード
  • ANA Amex ゴールドカード

リッチな特典付き?Amexプロパーゴールドカード

https://www.americanexpress.com/japan/refer/gold-card?ref=rYOSUgXQJ&XLINK=MYCP

まず、プロパーゴールドカードですが、年会費が31,900円とお高めです。 グローバルカードリレーションシップが使える以外に、以下5点を個人的メリットとしました。

1. 入会特典ポイント(4万ポイント)★
2. 無料で1枚家族カード発行が可能
3. ゴールドダイニングby招待日和 ★
4. 仮にプラチナで審査落ちしてもゴールドは行ける(保険的役割)★
5. その他旅行系の特典(プライオリティパス・空港への荷物宅配)

グリーンカードと比較したときの大きな差は★マーク付きの部分と感じています。細かく言えば他にも違いはあるのですが、この点中心に解説します。 (他の特典は後ほどまとめて後ほどに説明します)

入会特典4万ポイント

入会後3ヶ月以内に合計40万円以上の決済をするともらえるポイントです。 何もせずに登録しようとすると3万ポイント程度(時期にもよる)だったのですが、こちらの紹介特典リンクを使うとポイントが4.1万ポイントに増えます。

40万円決済で4.1万ポイントなので、ポイント還元率が10%超えということになり、かなりの大盤振る舞いと言えるでしょう。

さらに、グローバルカードリレーションシップ利用条件を踏まえると、3ヶ月で利用履歴を作る意味でこの程度使って欲しいのかもしれません(ただの推測です)。

3ヶ月で40万円と聞くと結構な金額ですが、移住前は物価の安い日本で色々買うことになるので、割とすぐクリアできる金額だと思います。

私の場合、赴任が決まってすぐに下見に行ったこともあり、2ヶ月で40万円分の決済をクリアできました。

ちなみにグリーンの入会特典も紹介リンク経由なら3ヶ月で20万円決済すると18,000ポイントもらえます。還元率も9%と悪くはないので、日本での入会特典ポイントは興味ない、という方はこれでも良いかもしれません。(おそらくグリーンでもアメリカでプラチナ申請自体は可能だと思います。)

無料で1枚家族カード発行が可能

家族カード発行は、入会特典ポイント獲得に一役買ってくれます。家族にも同じカードを使ってもらうことで、支払いをなるべくまとめることができます。

グリーンカードの場合は1枚目から有料ですが、ゴールドカードでは1枚無料です。

また家族カードで発行したゴールドカードは、ほぼ本会員と同等の特典がつきます。

つまり、その他旅行系の特典(プライオリティパス・空港への荷物宅配)も倍つけることができるイメージです。

例えば空港に荷物を送りたい場合、ゴールドカード1枚につき1つ無料になるため、2枚持っていれば2つ無料になる、という具合です。

ゴールドダイニングby招待日和

この特典内容は、会員専用のウェブサイトから予約すると同伴者1名分のコース料金が無料になる、というものです。 お店はお高めのところに限られますが、コース料理1名分1万円が無料になる、と言われれば魅力的です。

当初の思惑として、日本にいるうちになるべく多くの人と食事しておきたかったので、コスパよくいい店に行きたいと思い、ゴールドを選択しました。

実際、3回ほど使ってみた感じ、悪くはなかったのですが、以下の観点で微妙でした。

  1. 美味しいけど、日本の地方レストランに比べるとコスパが今ひとつ
  2. 3万円越えのところはコスパが良いらしいが、1万円台の店だとそれほどでもない
  3. 本当にお得なのか、自分のレストラン知識だと見極められない

※総じて身の丈に合っていなかっただけの可能性が高いですが(笑)

欠点を1つ挙げるなら、この特典はあくまで同伴者1名分が無料になる、という点です。コスパだけ考えると2名で予約するのがベストなのですが、1対1でディナーに誘える人って限られますよね。。ので、普段から周りの人とさらにいい関係を築いておこうと考えるようになりました。

ここまでネガティブめなことも書きましたが、これはあくまで個人的なコストパフォーマンス観点での話です。

個人的には普段行かない店に行けた体験はよかったですし、久々に会う人に声をかけやすかったという点では助かりました。

また1点、私の場合非常に助かったのは、ゴールドダイニングで予約した店の支払い方法です。Amexプロパーゴールドで予約したので、支払いも同じカードでする必要があるのかと思っていたら、実は支払い方法はなんでも良いとのこと。

Amexプロパーゴールドの40万円決済を完了していた私は、ANA Amexゴールドで支払えたため、そちらの入会特典をゲットする意味で非常に助かりました。

せっかくなのでこのカードを持っている間、日本に帰るたびにこれで人と会うようにしたいと思っています。

マイル修行に!ANA Amexゴールドカード

https://www.americanexpress.com/japan/refer/ana-gold-card?ref=rYOSUYJnZ&xl=cpvt

マイル好きな人はご存知かもしれませんが、ANAのAmexゴールドカードは入会特典ポイントの大盤振る舞いで有名です。 個人的に移住など物入りでなければこれは検討しませんでしたが、使う金額が大きいと以下のような特典が出てきます。

1. 入会特典ポイント(10万ポイント)
2. SFC修行のハードルを下げることができる★
3. マイルのスカイコイン変換倍率を1.6倍に高めることができる★
4. [ANA SKY コイン獲得プログラム](https://www.americanexpress.com/ja-jp/benefits/ana/sky-coin/)で10,000スカイコインもらえる★
5. その他旅行系の特典(プライオリティパス・空港への荷物宅配)

入会特典ポイントはほぼAmexプロパーゴールドと同じで、金額や期間だけ異なります。(入会3ヶ月以内に150万円で10万ポイント)

ただ、それ以外の得点はSFC修行をしている人専用の特典なので、少しだけその説明をさせていただきます。

SFC修行とは?

簡単にいうと「特定航空会社の飛行機にたくさん乗ってステータスをゲットする」ことを「修行」と呼んでいます。 その結果、ANAの場合に得られるステータスカードがSuper Flyers Card(通称SFC)です。

これをゲットすることで、ANA会員専用ラウンジ(無料でご飯が食べられたり、シャワーが使えたりする)への無料入場資格が得られたり、飛行機の席のアップグレードができたり、欠航時の対応を優先的にしてくれたり、預かり荷物が最初に出てきたり...と特典がいろいろあります。

「そんなのいる?」と思っていた私ですが、以下の点であった方がいい、と思いました。

1. 日系航空会社だけ、会員資格が永久(アメリカの航空会社は1年でステータスがなくなる)
2. 航空会社のアライアンスで共通で使える(ANAならユナイテッドの会員資格と同等の扱いになる)
3. アメリカ国内出張は飛行機移動になる(ユナイテッドの特典が使える機会が多い)
4. 同行者が会員資格を持っていると、若干申し訳ない

そして何より、30万マイルもあると、これにかかるコストを無料にすることも可能です。

これについて語り始めると非常に長くなるので、別の記事でアメリカに赴任した人間目線で解説しています。

analytics-guy.hatenablog.com

SFC修行に役立つ特典の話(簡単め)

まずSFC修行ハードルについて。これはANA Amexゴールドに限った話ではありませんが、ANAのクレジットカードで年間400万円使うことが、ハードルを下げる条件になっています。

そしてANA SKY コイン獲得プログラムで10,000スカイコインもらうためには、このクレジットカードで年間300万円を使う必要があります。

また「マイルのスカイコイン変換倍率を1.6倍に高める」も、他のANA発行のゴールドカードでも同じ効果が得られますが、これもSFC修行に役立ちます。

なぜかというと、SFC修行の王道は下記のフローで「プレミアムポイント」というポイントを貯めることだから、です。

1. マイルを貯める
2. 貯めたマイルをスカイコインに変換する
3. スカイコインを使って飛行機に乗る
4. 飛行機に乗るともらえるプレミアムポイントを貯める
5. 5万プレミアムポイント達成で、翌年度の会員資格ゲット

つまり、ANA Amexカードは1年間にどれだけ多くの金額を使うかにより、会員資格が得られやすくなるのです。

そしてこのタイミングを海外赴任と合わせることで、プレミアムポイントの達成要件を3万ポイントにまで下げ、かつ貯めたマイルだけで会員資格を得ることができるのです。

「飛行機そんなに乗らないけど・・・」という人でも、少しの工夫で達成できると言われたら、試してみたくなるかもしれません。

詳しくは別記事で書きますので、そちらもご確認ください。

まとめ:アメックスのカードを複数発行してベネフィット最大化!

正直、考えることが多すぎてワケわからん...となるかもしれませんね。。私も最初はそうでした。 ただ、日本での準備期間が割とあった私は、このリサーチによってかなりアメリカでのリサーチ耐性がつきました。

アメリカに来て調べることばかりで、正直大丈夫かなと思っていましたが、クレジットカードの仕組みやマイルの仕組みは共通部分もあります。

おかげさまで私は楽しみながら日々調べ物ができています。

せっかくアメリカに来たのだから、アメリカ人が享受しているアメリカのベネフィットを最大限受けたい!という気持ちでリサーチしています。

これからも学んだことを定期的にアップしていきます(なるべく簡潔に)ので、お付き合いいただけますと幸いです。